体型について

中学2年生の時、馬鹿な男から

「上半身の割に下半身が太いよね」

と言われた。

馬鹿な男と書いたけど、本当にこいつは頭が悪かった。

語彙力はないし、勉強はいつも最下位、部活はチャランポランにやってて、女の尻ばかり追いかけ回しているような奴だった。送られてくるメールにはいつも「やらせてくれ」だった。

ちょうどその頃、私は自分の体型について悩んでいた。

陸上部に入って、知識のない顧問の先生についていたら、あっという間に脚が太くなってきたことを自覚していた。自分でも足が太くなってきて嫌だな、と思った。足が太くなる割には成績は伸びないし、私は顧問にいじめを受けていたので、得意種目をさせてもらえない、とい嫌がらせを受けていた。近くの学校は全国大会優勝しているのに、うちの学校は都大会すら誰も進めなかった。顧問はやる気がなくて、タバコとコーヒーを仕切りに飲んでいて、すごく臭かった。

うちの学校が足が細い子が勝ち組、と言う校風があったことも確かだった。

私は足が太いことで学校で負け組に入っていた。どんなに勉強ができても、体型が悪かったら負け組。一般的な学校とは違っていた。どんなに馬鹿でも足が細かったら勝ち組、まあまあ勝ち組だった。

 

今日やっと自分の体型が認められた。

私は陸上をやって、足を早くする為に足を作った。

見せ物にする足を作るようなバレエやダンスをしなかったから、早い足を作る為に足が太くなったと言うか、それ相応に太くなっていった。

 

だから、もう細くしようとしなくていいんじゃない。

事実、私は足が速いのだし。高校生の時は学年で一番早かったのだし。

ユーチューブで実業団の短距離走を見たときに、私と同じ体型だ、と思った。

私の体型は短距離走を走るための体型なのだ。

見せ物のための体型ではない。

だからモデルのように細くない。

ジーンズを履いても、スラッっとした細さではない。

そう言う足の人はバレエなどの見せるための足を作った人の足なのだ。

だから、私はもう足を細くしようとしなくていい。

そして、この自分を受け入れてくれる人を見つけよう。

私の体型は私がどうやって生きてきたのか、と言う歴史を刻んでいるのだから。

それも嫌だけどさ。